神戸祭りに来ています!
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東京タワー前の機械振興会館で、「日本情報科教育学会 3周年記念フォーラム」がありました。
日比谷高校の天良先生から、数日前にメールでお知らせがあったので、参加してみることにしました。
日本情報科教育学会のページを見てみると会長の岡本敏雄教授や理事の小泉力一先生、中川正樹先生、顧問の坂元昂先生、清水康敬先生、評議員の佐藤万寿美、中條道雄先生、天良和男先生、松田稔樹先生など懐かしい名前が並んでいました。
電子黒板やデジタル教科書のさらなる普及をはかる上においても日本情報科教育学会の活動に参加してみたいと考えたのです。
今回のフォーラムのテーマは、「情報科教育の質保証・質の向上のためにやるべきことは?」です。
招待講演は、文部科学省生涯学習局の齋藤晴加参事官でした。
「学びのイノベーションの実現に向けて」というテーマでお話をされました。
内容は、「1.教育の情報科ビジョン(骨子)について」→PDFはこちら、「2.予算関係(学びのイノベーション事業、英語をはじめとした先導的デジタル教材の研究開発)」、「3.今後の検討について」というお話をされました。
次は、スペシャル鼎談。
テーマは「情報通信技術と情報科教育」 日本復活のキーストーン ~「日はまた昇る」か~ です。
NEC特別顧問・前副社長の相澤正俊氏と東北大学教授・情報処理学会会長の白鳥則郎教授です。そしてナビゲータは岡本会長。
休憩を挟んで、パネルディスカッションのパネリストとして尚美学園の小泉力一教授、滋賀大学の松原伸一教授、経済産業省の石田照幸氏、日比谷高等学校の天良和男教諭です。
日本情報科教育学会が設立されて3年が経過したそうです。将来の日本を背負う子どもたちに「新しい生きる力」を身に付けてもらうために、情報科が創られたのだと思います。
今後ますますその重要性は増してくることでしょう。その活動は日本の将来にとってもとても大切です。
フォーラム終了後、大門の東海飯店に場所を移して懇親会が行われました。
ここでも、和やかな雰囲気の中で、今後の「情報科をどうしていくべきか」について熱心な議論が行われました。
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本日(11月26日)平成22年度の補正予算(経済対策:5.1兆円)が国会で承認されましたが、文部科学省の補正予算案は、文部科学省のホームページ:平成22年度補正予算(第1 号)案の概要に掲載されています。
1.雇用・人材育成
2.新成長戦略の推進・加速
3.育て、医療・介護・福祉等の強化による安心の確保
4.地域活性化、社会資本整備、中小企業対策等
文部科学省関係 計 1,867 億円です。
その中で「教育の情報化」関連として注目されるのは、「新成長戦略の推進・加速」の
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○英語をはじめとした先導的デジタル教材の研究開発 2億円
21世紀を生きる子どもたちに求められる力をはぐくむ教育を実現するため、デジタル教材の活用を促進する先導的な研究開発を行う(外国語、国語、算数)
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です。
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ブログ「でじたる教室日記」に本紹介:「iPadで教育が変わる」(矢野耕平著、マイコミ新書)を書きました。
ぜひ、ご覧ください。
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本日は、千代田区立九段中等教育学校で「とうきょうED 夏の研究会2008」が実施されました。73名の参加があったそうです。
私は榎本竜二先生から「タブレットPC」の紹介を依頼されたので参加しました。
テーマは「情報化される学校」です。
【挨拶・基調講演】日本教育工学振興会会長 坂元 昂 12:50-13:10
「情報教育の最新世界事情」
~日本との比較~
というテーマでアメリカとイギリスの最新事情のご紹介&解説がありました。
◇学習環境を変える
伝統的な学習の姿→これからの学習の姿
教師指導・記憶中心教育……生徒中心・成果中心学習
堅い決まった道筋の進行……多様な道筋の柔軟な進行
限定メディア・単一感覚刺激……豊かなメディア・多感覚刺激
限られた権威づけ教材からの知識……多様な情報源・経験からの学習者構成知識
既存練習個別作業……本物・現実世界計画での協働作業
教師指導・記憶中心教育……固定内容・特定過程の習熟
◇全米教育技術能力基準・教師版(NETS・T 2008改訂)
1.生徒の学習と創造性を促進し鼓舞する
2.ディジタル時代の学習経験と試験を設計し、開発する
3.ディジタル時代の作業や学習を形作る
4.ディジタル市民性や責任感を推進し形作る
◇21世紀能力技能項目
コア教科:・英語、読み、語術 ・外国語 ・芸術 ・数学 ・経済 ・理科 ・地理 ・歴史 ・行政公民
21世紀学際内容 ・世界への気配り(3) ・財務、経済、産業と企業リテラシー(3) ・市民リテラシー(3) ・健康リテラシー
◇米国から学ぶ
1.21世紀ICT人間像
2.オンラインコンテンツの制作・蓄積・配信
3.e-Learning研修、検定
4.学校CIO、コーディネータの確立
【1部 直撃! これからの東京】 13:25-14:10
●テーマ「ついに成るか! 東京都の学校の情報化」
コーディネーター・インタビュアー:毎日新聞社・記者 岡 礼子
スピーカー:都立桐ヶ丘高等学校・副校長 永浜 裕之
会場の期待も知り、すべてを知った上での岡礼子記者のインタビューで、東京都の教育の情報化計画の立案者であり昨年度までの推進者でもある永浜裕之先生に迫ります。
答える永浜先生も、「そこまでしゃべっていいのか」とヒヤヒヤしながら聴いてしまうほどスリリングで興味深いやりとりでした。70億円予算の背景と全貌、そして決定に至る経緯についてが明らかになりました。「東京都を(教育の情報化で)日本一にしなさい」という石原都知事の強い意志があったことが分かりました。
会場からの「なぜ、タブレットPCなのか?」という質問に対して永浜先生は「タブレットPCに電子黒板の役割を果たさせられないかと考えた」と答えられました。また、「関幸一さんの影響もありました」と答えてくださいました。それは私の存在を肯定された思いでとてもうれしい言葉でした。
【2部 元気なとうきょう】 14:15-16:45
●情報化される東京の教育に必須の機器・システムn紹介
トップバッターとして私が「タブレットPC」の紹介をしました。「DeTeMO」「シンガポールの事例」「富士通研究所の漢字の学習」のビデオを見てもらいました。
そして、「書を読むものは其の精力の半ばを筆記に費やすべし」という吉田松陰の言葉を紹介しました。
他に、プロジェクター無線化(内田洋行)、教育支援ソフト(Sky)、ペンタブレット(ワコム)、小型プロジェクター(カシオ計算機)、書画型プロジェクター(日本アビオニクス)、 ループウェア(FCマネジメント)、評価分析システム(ジャストシステム)、新連絡網システム(NTTデータ)、教務処理システム(ウェルダンシステム)の紹介がありました。
そのあと、【3部 とうきょうED活動報告】 17:05-17:25
●研究プロジェクト紹介
授業シミュレーション:松田 稔樹(東京工業大学)
松下教育財団助成プロジェクト
そして、恒例!「懇親会」へと続きました。
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本日、東京大学の赤門を入って左側すぐの‘情報学環・福武ホール 福武ラーニングシアター’において、ペン入力コミュニティ第3回セミナー:「陰山英男先生特別講演会」があり、参加しましたので、感想などを報告をします。
冒頭に五十嵐健夫氏(東京大学准教授)の開会挨拶がありました。
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「陰山英男先生特別講演会」:テーマ『ペン入力でパソコンが文具になった』
◇聴写(ききうつし)は脳を活性化させる
授業で先生の話を聞いているだけでは脳は意外と働かない。聴写することによって脳の活性化が促される。書くという作業が非常に重要である。
◇パソコン、そしてタブレットPC
パソコン通信が始まったころ、「やっと使えるかな」と思える程度だった。個人の知的ツールとしては画期的であったが、当時は子どもたちには難しかった。
数年前、富士通の人が「ペン入力があります」と漢字学習ができるタブレットPCを持ってきた。その夜、「これは凄い!俺はこれを待っていたのでは?」と思った。
◇DSによって開かれた可能性
・なぜ任天堂だったのか。
→百ます計算が全世界にDSで広まった。
・なぜ川島博士だったのか。
→脳トレは今や世界のトレンド
・立命館小学校の驚き
・教育とは何か、ICTは何ができるか。
・そして、それが日本の学校に求められる意味とは。
◇日本の教育を改革する3つの施策
・生活習慣を正して、脳をきちっと働かす
・「読み、書き、計算」で、脳を働かせる
・ICTの活用
◇徹底反復はICTと相性がいい
・限られた内容を、単純方法で、徹底的に反復
→陰山メソッド(徹底反復学習)
・単純な方法の反復→パソコンが得意
・パソコンの可能性
→学習履歴が記録可能
→タブレットとIQの相性→デジタル学習の本命
・効率的な学習計画的な学習
漢字前倒し学習への応用(協力 富士通)
◇デジタル学習の可能性
想定されるデバイス
・授業用電子黒板
→1時間に理解させる学習をシステム化する
→教科が共有化され、カスタマイズされ進化
・タブレットPC
→究極の個別指導が可能
→教科書、ノートを補完する。
→コーチング機能
・テレビ会議
→英語学習や社会科、理科などの授業作り
→遠隔授業や学校間の授業研究
◇デジタルによる徹底反復と国家戦略的ICT活用
デジタルによる徹底反復で、全体のカリキュラムを効率化させるということは、実はデジタルの効果を最大限活用することによって、読み書き計算にかける指導時間を極限まで減らし、アナログの教育の重要性を最大限に引き出したいということ
カリキュラムの作成から国家戦略的にやらないと、日本が国際競争力で負ける
日本全体の教育が今どうあるべきなのか?という文脈の中で、コンピュータはどう活かせるのか?という視点を絶対に忘れてはいけない
◇国が学習用コンピュータを入学時に配るという時代がくる
⇒多面的な自己表現にもつながっていくのではないか
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定員の100名を超える参加者があり、予定時間を超える陰山先生の熱弁と尽きない質疑応答が続きました。
そのあと懇親会があり、参加者の半数以上が参加して友好を深めました。
事務局の冨樫さんを中心とした手作りのイベントで、コミュニティらしい雰囲気の楽しいイベントでした。
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◆ペン入力コミュニティ第3回セミナー:「陰山英男先生特別講演会」
参加費が無料になりました!!
講演題目:『ペン入力でパソコンが文具になった』
■日時:2008年8月21日(木) 17時00分~18時30分+懇親会(~20時)
■場所:東京大学 情報学環・福武ホール 福武ラーニングシアター(地図)
■共催:MEET
◆協力:タブレットPC教育利用研究会
■参加費:無料
※懇親会は実費2,000円
■定員:100名
ペン入力の使い方・マーケット・テクノロジなどに興味のあるユーザ・教育関係者・企業・研究者・学生の皆様なら、どなたでもご参加になれます。
■プログラム:
17:00-17:05 開会挨拶 五十嵐健夫(東京大学准教授)
17:05-18:00 陰山英男先生特別講演
『ペン入力でパソコンが文具になった』
18:00-18:30 質疑応答
陰山英男先生と参加者の皆様との対話の時間
18:40-20:00 懇親会(希望者のみ)
◆プログラム詳細および参加申込は⇒こちら
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下記に、陰山英男先生からいただいた「講演によせて」を添付します。
http://pen-community.org/2008/07/3.html
-----
教育へのICT機器活用への本格的な動きが、ここに来てようやく広がってきたように思われる。私のかかわっているところでも、和歌山市や京都府八幡市、山陽小野田市など、導入が進んでいる。
なぜ、今なのか。私は、それがパソコンの能力がようやく学力を高めることのできるレベルに達したことが一番の理由だと考える。具体的に言うと、ペン入力の実用化である。
学習用パソコンは優れたパソコン技術と優れた教育技術が、きれいに融合されてこそ、真価を発揮する。だから、その日のために教育技術を磨くのである。ただ、学力作りにこだわった実践から出てきた結論は意外なものであった。
その結論とは、子どもを伸ばすのにもっとも有効な方法は、「限られた内容を、単純な方法で、徹底的に反復すること。」だったのだ。これは、まさしくパソコンのもっとも得意とすることである。だが、ドッグイヤ-と言われるパソコンの進化にあっても、なかなかその段階は来ない。その間に、学力低下問題が提起され、私は忙殺される。いつしか、パソコンのことは、頭の中から消えていた。
やがて、運命のイタズラもあり、その後私は尾道市立土堂小学校の校長となる。その実践に悪戦苦闘する中、あるICTメ-カ-がペン入力の新しいエンジンをたずさえて私を訪ねる。これによって、しばらく眠っていたパソコン熱がよみがえることになる。
私は説明を一通り聞いたが、当時はそれどころではなかった。しっかり聞いていなかった。だがその翌日、朝目覚めたとき、その説明を思い出しながら、いきなりひらめいた。ペン入力ができ、通信ができ、しかも小さいという学習用パソコンをイメ-ジしたとき、それを中核とした教育全体のシステムが一気に思い浮かんだ。
教育機器としてICTを導入しても、私は費用を上回る成果を上げるのは難しいと考えている。教育技術と融合し、さらにシステムとして機能してこそ、意味がある。
このサイバ-エデュケ-ションシステムなるものの可能性についてお話ししたい。
いろいろあったが、私にとってこのシステムの構築は、自分にとって最後にして最大の挑戦だと思っている。
Copyright(c) 2008 陰山英男 All rights reserved.
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関連Webページ:
・ペン入力コミュニティ第2回セミナー:「タブレットPCを授業で活かす!!」
・【イベント参加報告】「ペン入力コミュニティ」キックオフ・セミナー2007
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今日は休暇を取って、始発に乗って東急(田園都市線)、営団地下鉄(半蔵門線)、東武(伊勢崎線)を乗り継いでたまプラーザからなんと78駅、3時間14分かけて新伊勢崎までやってきました。
群馬県総合教育センターでの先生方の夏期研修「授業におけるICT活用研修講座」において「最新ICT機器&ソフトウェアご紹介」をしました。
私の講座のタイトルは「授業改革とタプレットPC」ということで、タブレットPCの紹介をA班・B班向けの2回しました。
他に「実物投影機」「e黒板(電子黒板)」「airpen」「インテリジェントプロジェクタ」「書画カメラ」の紹介がありました。
控え室では、研修講座の全体とりまとめをされている平形指導主事と、今回私を呼んでくださった小池指導主事と最近の状況について意見交換をしました。私は最近の状況として「東京都の全都立高校へのタブレットPCの導入計画」についてお話しました。
夏休みも、暑い中先生方は熱心に研修を受けて勉強されているのですね。それに、その研修を計画し実施されるセンターの指導主事の先生方のご苦労ももたいへんなものだと感じました。
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今日は水道橋の東京都教職員研修センターで開催された「第2回東京都ICT活用指導力向上スタッフ会議」で、約40名の先生を相手に講師をさせていただきました。
3年で70億円といわれている東京都の‘教育の情報化推進計画’がついに動きだしたわけです。全校にタブレットPC:各校41台、電子情報ボード・プロジェクタ:各校3台配備という計画です。
テーマは、「タブレットPC等の活用による分かる授業の実現」です。
プロジェクター、電子黒板、そしてタブレットPCを使いながらその特徴や活用方法について説明するというものです。電子黒板は今までに数回しか使った経験がなかったので心配していましたが、なんとか使いこなすことができました。逆にいつも使い慣れているタブレットPCの利用でつまずいてしまいました。(:^_~:)
会議の内容は、例によって報告できませんが、私の講演内容だけ掲載させていただきます。
参考URLなどのデータを参照にしてもらうための公開ページでもあります。
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◆「タブレットPC等の活用による分かる授業の実現」
ーーー
も く じ
0.自己紹介(経歴と最近の活動)
1.プロジェクター・電子黒板・タブレットPCの特徴と活用
1.1 プロジェクター編
1.2 電子黒板編
1.3 タブレットPC編
2.ICT活用の普及方法(億劫がっている教員を動き出させる方法)
2.1 関連Webページのご紹介
2.2 英国政府が作成したICT活用のためのパッケージご紹介
3.授業におけるICT活用の目的
3.1 ICT活用の目的は何ですか?
3.2 「いい授業」とプロジェクター・電子黒板・タブレットPCの関係
ーーー
自己紹介:関 幸一
◆略歴:
1947年 兵庫県淡路島生まれ
1970年 関西学院大学理学部物理学科卒業、富士通ファコム入社(1971年より富士通)
1971年-72年 富士通大阪営業所 流通業のSE
1973年-82年 富士通川崎工場 小型機のOS開発(1973年-75年 ブラジル勤務)
1985年-93年 CALシステム部(課長/担当部長) FM-TOWNSの教育用ソフト品揃え
1994年 マルチメディアソフト推進部長 FM-TOWNS &Martyのソフト品揃え
1995年 パーソナル本部技術支援部長 FMV技術支援、FMVバンドルソフト対外窓口
1999年-2005年 財団法人コンピュータ教育開発センター(CEC)に出向
2007年6月 富士通を退職
2007年9月~ 学校法人洗足学園に勤務
◆最近の講演実績:
2006年1月26日 東京都教育庁主催「平成17年度情報教育担当指導主事連絡協議会」講師
2006年2月10日 高知県教育委員会主催「高知県情報教育研究協議会」講師
2006年6月 4日 長野県情報教育研究会講師
2006年8月28日 東海大学短期大学部セミナ講師
2007年6月20日 埼玉県総合教育センター初任者研修講師
2007年7月27日 群馬県総合教育センター授業におけるICT活用研修講座講師
2007年8月24日 静岡県立御殿場養護学校夏期情報研修会講師
2008年1月31日 東京都情報担当指導主事連絡協議会講師
◆最近の活動:
2003年-2005年 e-黒板研究会を実施(CECにて)
2005年~ タブレットPC教育利用研究会を主宰
2007年~ 日本教育工学振興会第4プロジェクト(電子黒板&デジタル教科書等活用研究)委員
ーーー
1.プロジェクター・電子黒板・タブレットPCの特徴と活用
1.1 プロジェクター編
(1)堀田龍也先生が語るプロジェクター活用の極意
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プロジェクターで映す時,生徒が持っているものそのものを映して教えるのが,(一見,意味がないようですが)実は一番有効です。たとえば教科書など。
次は生徒の考えを書かせたノートなどを,全員の前で共有するような使い方。生徒は真剣になります。
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ーーー
(2)榎本竜二先生のノウハウ-1
■「プロジェクター」のメリット(教科書や紙で配布するプリントとの比較)
○プロジェクター:全員の視線を集中させられる
×教科書・プリント:教科書やプリントを見てうなだれる
(私は生徒の目や表情で理解度を測っていますから,各自の机の上に目線を落とされると困る。だから普段でも教科書の文章は読まさずに私の側を向かせている。)
○プロジェクター:必要な部分を拡大表示できる
×教科書・プリント:紙面の制約で大きさが限られる
(本当に大事な部分,重要な部分を拡大や強調表示することができる。さらに,付け加えるなら,その時の最新の情報を盛り込んだものを提示できるという部分もある。)
○プロジェクター:動的なプロセスを見せられる
×教科書・プリント固定した図や写真のみとなる
◆「ワイヤレス表示であること」,「専用ペンを使わずに操作できること」などは重要。また,縦の解像度は768以上は必須
■授業への効果的なICT活用のキーポイント
私の授業スタイルは,操作手順をキャプチャー画面も貼り込んだプリントも作りますが,最初には配らない。まず,いっしょに操作するか,手本を見せて操作をさせてから配布する。
プリントを先に配ると,重要な説明を聞く前にプリントを見ながらどんどん先に操作を進めてしまう生徒がでることがあるため。
◆ワープロや表計算の操作方法を覚えるためには,
・先生の説明をよく聞くこと
・操作を覚えること
・何も見ないでも誰にも聞かなくても操作できるようになること
という3つが非常に重要。
WordやExcelの授業をするときは,以下の2つのパターンで拡大提示する。
①操作が複雑で,かつ一度しか行わないような設定の場合,提示をして手本を見せてから,あとは各自で作業をさせる
②繰り返し毎回同じ事をするような場合
口頭での説明だけ,プリントを追いながらの説明だけでは,操作方法の習得は非常に難しいと思う。
「操作を身に付ける授業」で,拡大提示は必須。科学的な理解をさせるときに構造の話をするときにも必須ですが。その他ポイントを示する。
・生徒の疑問や質問を想定して,あらかじめスライドを作っておくこと
提示する予定のスライド以外にも,補足が必要な場合に提示できる教材を作っておくということ。
・提示装置にだけ頼らない
実物にまさるリアリティなし。遠くからはよく見えないものの,本物の品物・装置などを持ってきてまず見せてみるなど変化を付けないと,ずっと一点集中で視線を集めていると飽きる。
ーーー
1.2 電子黒板編
(1)本紹介
メディア教育開発センター理事長清水康敬氏編著
「電子黒板で授業が変わる」より
◇電子黒板のメリット
①手書きができること
②コンピュータというイメージが少ないこと
③表示の位置が操作の位置であること
④消しても元の位置に戻れること
⑤訂正できること
⑥ランダムに表示できること
⑦静止画像提示ができること
⑧動画の提示ができること
⑨生徒の視線を集めることができること
ーーー
(2)「電子黒板とデジタル教科書」活用のメリットと課題
メディア教育開発センターの堀田龍也先生のアドバイス
http://seki-kouichi.cocolog-nifty.com/jeiba/2007/02/post_3050.html
◇「電子黒板+デジタル教科書」のメリット①
⇒ 筑波大附属小学校の事例(ビデオを見てください)
・感情移入ができるほどのコンテンツが実現できる
・電子黒板は、「情報」を書き付けることができる点がよい。
普通の黒板では 「先生の考え」と「子どもたちの考え」を書き出すだけで情報は出てこない
・プロジェクターでは「映せばわかる」という授業ができるが、「電子黒板+デジタル教科書」活用の授業ではさらにその次(その先)の授業ができる
ーーー
◇「電子黒板+デジタル教科書」のメリット②
・「大きく映したものを、触ったら変わる」ので、パソコンよりも操作が簡単
・「画面をタッチするだけで、次々にいろんなリソースを呼び出すことができる」 ので、テンポのいい授業ができる
・「子どもたちは先生の先を見ている」 だから、電子黒板を使った授業では、「流れを途切れさせないテンポのいい授業ができる」
・単位時間内で「密度の濃い授業」ができる
・目線を確保したまま、「子どもたちの集中力が持続する授業」ができる
ーーー
(3) 「電子黒板とデジタル教科書」活用のメリットと課題
メディア教育開発センターの堀田龍也先生のアドバイス
◇「電子黒板+デジタル教科書」活用のポイント
・「板書の文化」とデジタル教科書の融合が大切
・ワークシートとの併用は大事
・英国では、電子黒板の機能の中で一番使われているのは「隠す機能」。隠した状態から見せていくことで、「集中力」「興味・関心」を引き出すことができる
・ICT活用の授業ではコンテンツが重要であり、コンテンツの中でも特に「デジタル教科書」と「教科書準拠のコンテンツ」「単元全体がコンテンツ化されていること」が重要である
・一斉授業がちゃんとできることが大事。すなわち、どこでどのリソースを見せれば「もっと考えられる」「もっとわかる」ようになるかの技能やノウハウが必要
・豊かなリソースを活用する授業マネージメントの能力。「ICT活用能力」ではなく、「一斉授業の力」が問われる
・「授業の芸」を後進に残していくことが大事。「授業が豊かになる方法」 「授業力を上げていく方向」が大事
・「いい授業を見せる」ことで、先生方に「こういう授業をしたい」と思わせ、いい授業をするために「電子黒板+デジタル教科書」を使うようになることがよい
ーーー
1.3 タブレットPC編
(1)先生がタブレットPCを使う場合
⇒ DeTeMOの事例(ビデオを見てください)
(2)生徒がタブレットPCを使う場合
⇒ シンガポールの事例(ビデオを見てください)
(3)学習における手書きの重要性
⇒「書を読むものは其の精力の半ばを筆記に費やすべし」(吉田松陰)
-「ひとすじの蛍火 吉田松陰 人をことば」関 厚夫 文春新書ー
ーーー
天良先生のノウハウ:
・普通のノートPCだと操作するのに机において操作するため、机間巡視しながら操作できませんが、タブレットPCだと持ちながら操作できるため机間巡視しながら指導できる。
→このことは普通教室での授業用に向いている。
・生徒用のPCの画面をワイヤレスプロジェクタの機能で先生用PCでモニタリングできるとともに、全生徒に提示できる。
これらは、従来パソコン教室でしかできなかったことですが、ワイヤレスプロジェクタで普通教室で実現できる。
・複数台のタブレットPC、プロジェクタなどを収納し、充電や保管ができるキャスター付きのキャビネットを同時に導入することが必要。
・プロジェクターも天井に設置しておけばすぐに活用できる。
ーーー
2.ICT活用の普及方法(億劫がっている教員を動き出させる方法)
2.1 関連Webページのご紹介
(1)デジタルコンテンツ編:
◆JSTの「理科ねっとわーく」
http://www.rikanet.jst.go.jp/
◇マウスけで遊びながら学べる低年齢向けのエデュケーションソフト
「あいうえお」「空間認知」「ぬりえ」「どうぶつ神経衰弱」の4種類
http://www.vector.co.jp/soft/win95/edu/se326713.html
◇Dbookを使った「情報」の授業実践
http://htanaka.exblog.jp/8414204/
http://htanaka.exblog.jp/8430320/
◇dbookとデジタル教科書
http://kyutaro.cocolog-nifty.com/
ーーー
(2)電子黒板編:
◆電子黒板:東京・江東区で計200台導入 小名木川小で授業公開
http://mainichi.jp/life/edu/news/20080516mog00m100016000c.html
◆電子黒板普及推進に資する調査研究報告会(2008.3.8)
http://www.uchida.co.jp/seminar/080308/index.cfm
◇ニュース:電子黒板で受験生獲得
(予備校でも電子黒板を使うようになったという記事)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20080308us41.htm
◇JEIBA分室日本電子情報ボード普及協議会のブログ形式の分室
http://seki-kouichi.cocolog-nifty.com/jeiba/
ーーー
(3)タブレットPC編:
◆NEXTプロジェクトの報告愛知県蒲郡市の海陽学園の事例。
生徒用に導入したタブレット PC が授業で積極的に活用されています。
http://www.microsoft.com/japan/education/next/lesson_report03.mspx
◆タブレットPCのソフト(フリーソフト・体験版など)
http://seki-kouichi.cocolog-nifty.com/tpc/2007/08/post_e0d0.html
◇和歌山市の事例:小学校 52 校に計 1,300 台のタブレット PC を導入
http://www.microsoft.com/japan/education/next/lesson_report02.mspx
◇立命館小学校で UMPC 活用学習の公開授業
http://www.microsoft.com/japan/education/next/lesson_report01.mspx
◆東大の事例:
「学生が自分で、問題意識を持って資料を探し、考えをまとめたり、他の学生と
共有する学習が効果的だ。KALSはそういった授業に適している」と説明した。
【毎日新聞の岡礼子記者の記事】
http://mainichi.jp/life/edu/archive/news/2007/11/20071130mog00m100081000c.html
◇タブレットPC教育利用研究会
http://seki-kouichi.cocolog-nifty.com/tpc/
ーーー
(4)特別支援教育編:
◇御殿場養護学校)井上達也先生の特別支援教育を支援するサイト
http://sienta.kids-site.net/nc/index.php
◆葛飾聾学校の事例(都立高校のモデル校):
聾学校で「見える校内放送」を実践
http://www.katsushika-sd.metro.tokyo.jp/it/housou.html
◇富士通アクセシビリティ・アシスタンス
http://jp.fujitsu.com/about/design/ud/assistance/
ーーー
(5)ICT活用全般編:
◆西田光昭先生のホームページ
(研修会等 発表資料:利用の際は西田先生に了解を取ってください)
http://derek.jp/
◇NIMEの「教員のICT活用指導の自己評価研修システム」:「ADAPT」
http://adapt.nime.ac.jp/
◇NIMEの「教員研修Web総合システム」:「TRAIN」
https://train.nime.ac.jp/about.php
◇千葉の茂原高校の事例:スライドが上下して、面白い
http://www.ice.or.jp/%7Ekenkyu16/h17ken/02/mobara/index.html
◇東京学芸大付属高校
http://www.gakugei-hs.setagaya.tokyo.jp/joho/rika2001/rika2001.htm
◇Wiiリモコンでプロジェクタ投影画面をe黒板として利用できる。
http://www.gizmodo.jp/2007/12/wii_44.html
◇Polka ホームページ:反復再生可能型描画システム
http://www.eng.kagawa-u.ac.jp/~hayashi/polka/polkaHP.html
ーーー
2.2 英国政府が作成したICT活用のためのパッケージご紹介
◆パッケージの写真
すべての教科ごとに、ICTの活用方法と事例を説明したパッケージが制作されている。それぞれにInterractive Whiteboad(電子黒板)の活用方法の説明と授業の様子のビデオが付いている。
◆提案:各教科のモデル授業をビデオ化し、配布する!
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3.授業におけるICT活用の目的
3.1 教育の目的は何ですか?
「10年後の東京」の実行プログラム2008
<目標7> 意欲ある誰もがチャレンジできる社会を創出する
・学校・家庭・地域の連携で21世紀を担う子供を育成
・青少年を社会性を持った大人に育てる環境づくり
・意欲と能力を活かすものづくり人材育成システムの構築
・職業的自立・生活安定に向けた緊急総合対策
・アジアの将来を担う高度な人材の育成
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3.授業におけるICT活用の目的
3.2 いい授業とはどんな授業ですか?
(1)興味・関心が湧く授業 ⇔プロジェクターの活用
(2)分かりやすい授業 ⇔電子黒板の活用
(3)生徒が主体的に取り組める授業⇔タブレットPC
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ICT活用による「分かる授業の実現」で
東京都が 「日本一!」
になろう!!
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本件に関してメールで情報提供してくださった、奥住さん、小泉先生、相原さん、井上先生、天良先生、堀田先生、上草さん、金子さん、原さん、中山先生、上田さん、榎本先生、市倉先生、森下さん、大久保さん、芳賀さん、西田先生、平野さん、石垣さん、岩山さん、梶原さん、役さん、多賀さん、伊藤さん、山田さん、福井さん、戸塚さん、滝田さん、池田さん、武さん、森本さん、中駄さん、針生さん、そして岡さん、みなさん本当にありがとうございました!
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毎日新聞の岡礼子記者からお知らせをいただいたので、早朝、東京都まで新聞を買いにいきました。
二子玉川駅の売店のおばさんが、荷解きをしているところに、「毎日新聞ください」と言ってさっそく紙面を開きました。ありました、ありました。22面(都内 東京のページ)に、
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学校のIT環境を全国トップレベルに
全都立高に手書きパソコン
都、最下位クラス返上へ
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という【岡礼子】記者記名の記事がありました。
以下は、記事の引用(抜粋)です。
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都は、08、09年度、全都立高校に、手書き入力できるタブレット型パソコンや校内LANなどを整備し、学校情報化で「全国最下位クラス」とされる現状の巻き返しを図る。
計画では、各校に
◇タブレット型パソコン41台
◇電子情報ボードとプロジェクター各3台
◇校内LAN
◇教員一人に1台のパソコン
を整備する。予算は単年度で11億円。
タブレット型パソコンの整備は、普通教室で生徒一人1台のパソコン保有を実現するためで、学級ごとに移動して使う。漢字の書き取りなどのほか、社会科や数学などでパソコンをノート代わりに使ったり、自分の考えをまとめることができる。ネットワークを使えば友達の「ノート」を見たり、何人かのメモをまとめることも可能だ。
【岡礼子】
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ネット上の毎日JPの記事(都:全都立高に手書きパソコン 最下位クラス返上へ)は⇒こちら
よく取材をされた、いい記事ですね。
そして、この東京都のチャレンジが、日本全国に広がることを願っています。
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